平井真美子 / 全て忘れてしまうなら ― ミニピアノのための幻想曲集《LP》※ダウンロードコード付
¥8,800($56.92)
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懐かしくて新しい。通りかかった家の窓から漏れ聞こえてくるような、どこかノスタルジックで、心の柔らかいところにそっと触れる音。きっとその家に暮らすのは、クラシックに親しんだ、たおやかな女性のピアニストに違いない。
仮に作者のことを知らなかったとしても、自然にこんなふうに想像してしまうような優しくて親密な響き。雨が続いて出かけられない日々を過ごしているとき、そばに寄り添ってくれるような1枚のアルバムです。
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Artist Statement
私は今、いつもとは違うペンをとりこの文を書いています。
1933年製のミニピアノと出会った、いえ“再会”したのは2022年8月。PIANOPIAの主幹・小川瞳さんによって修復されたその楽器の持つ響きに、えも言われぬ懐かしさを感じ、それまで生きて来た時間が巻き戻されるような不思議な感覚を覚えました。
それからというもの、小さなこの楽器の持つ機動力(ミニピアノとはいえ40kgほどありますが、通常のピアノに比べればはるかに持ち運びしやすいのです)を生かして友人の家やアトリエ、慣れ親しんだお店やギャラリー、京都にある白亜荘や京都文化博物館別館ホール(重要指定文化財)のような100年以上前に建てられた古い建造物などに赴きました。
"ピアノと一緒に旅をする"
これまでグランドピアノやアップライトピアノを弾いて来た私にとって夢のようなこと。さまざまな場所を巡りながら私は私を旅しています。それは私が私ではなかったあの頃、このミニピアノと共に過ごした時間……。“再会"と書き換えたのはつまり、再びこのミニピアノに触ることで私の中にある遠い記憶に触れられたのかもしれない。大きな草原に寝転ぶようなそんな清々しさと安心感。私は小鳥になって鍵盤を渡る。さなぎになって沈黙に潜る。指と指が階段を上り下りしながらいつかの景色と重なってまた離れていく。100年近くの時を越えて、夜空に瞬く星達がおしゃべりするように楽器が空間と呼応する。きっとあの日みたいにいつかこのミニピアノと別れる日が来て、また遥か先の未来に巡り会える。限られた束の間の時間を私はこの楽器と過ごしています。
私は今、いつもとは違うペンをとりこの文を書いています。
つまり、今この文字を綴っているのは遠い日の私であり、いつかの未来を生きる自分。
それが全て幻だったとしても構わない。
『全て忘れてしまうなら』
― ミニピアノのための幻想曲集
この作品はそんな永遠の記憶を"たった今"の心で綴った私の宝物です。
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前作のCDアートブック『とあるひ記録集』と同じ装幀家サイトヲヒデユキさんによってていねいにつくられた作品で、アルバム1枚ごとに使われなくなってしまった古いピアノのパーツが付けられています。
ピアノのことをただの楽器としてではなく、相棒のような家族のような存在として捉えてこそ生まれた、時空を超えた音の響きに耳を傾けてください。
《Track List》
[SIDE A]
01. pm 2:42
02. 溜息はワルツのように
03. 永い春
04. ふれる
05. Flap!
06. 私の私
[SIDE B]
07. 白い影
08. 鴨川
09. ほのかにすこしなんとなく
10. aura
11. 全て忘れてしまうなら
12インチレコード
全11曲/約35分収録。
音源をダウンロードできるQRコード封入。
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